父母や祖父母が暮らしてきた家や土地。
そこに暮らすという選択肢もあります。
古い家を生かしてリノベーションを行うのか、解体して建て替えるのか、判断する必要が出てきます。
その際、一番大切にしたいのは「その家、その土地をどれくらい大切にしたいか」ということになります。
その家に住み継ぐことは古くからのご近所付き合いが続けられること、父母や祖父母の思い出を残すことができ満足度が上がること、馴染みのある町に住めること、何よりも土地代がかからないことというメリットがあります。
受け継いだ家を住み継ぐには、まず既存の家の状態を知ることから始めましょう。
シロアリ、腐食、水回り設備の状態、床下・地盤の状態、耐震・断熱の状態などです。
家の状態と予算、家に対する思いなど総合的に考え家を解体し建て直すのか、リノベーションをするのかを考えていきます。
建て替えのメリットは間取りや設備などをすべて新しい仕様にできることですが、それには解体費も含めた費用がかかり、その家に住んでいるなら工事中の仮住まいが必要になることを頭に入れておきましょう。
家の状態によってはリノベーションという選択肢もあります。
その際、問題点を改修しながら建具や外装材、内装材など既存のもの(思い出)を残し、間取り変更や設備、断熱性・気密性といった機能性、快適性を上げることができます。
何よりも家を残すことは父母や祖父母も喜んでくれるはずです。これから住む家族の将来を見越し、ライフスタイルに合った住まいになるように、そして先祖から受け継いだ資産を無駄にしないように考えたいものです。
祖父が遺した植栽をそのまま残して家を新築した例。
既存の和風の庭に合わせ、住まいを和風のデザインにしました。